法人成りして、どんなメリットとデメリットがあるの?

個人事業を法人成りすることのメリットとデメリット。
当サイトを通してのお問い合わせの中で、最も多いご質問です。
しかも、資金的な側面が最大の関心事のようです。


まずは、メリットについて。

資金的なメリットでいえば、節税効果が期待できることでしょう。
節税効果は、事業所得が大きければ大きいほど、高い効果が期待できます。
事業所得が小さいケースでも、小さいなりに節税効果は享受できます。
なぜ節税になるのか?については、「法人成りで節税」のカテゴリーを参照ください。

念を押しますが、これは法人成りすることの「資金面でのメリット」です。
また、資金面でのメリットは、この節税効果だけでしょう。


つぎに、デメリットです。

これも資金的な側面でのお話になります。
資金面でのデメリット、すなわちコストアップとなる点は、諸々あります。
その中で大きいのは、社会保険への加入会計事務所への報酬でしょう。


個人事業では、一定の事業所を除き、国民健康保険と国民年金保険に加入されています。
これが、法人成りすれば、健康保険と厚生年金保険への加入が義務づけられます。
ここでいう健康保険とは、全国健康保険協会(協会けんぽ)が管掌する健康保険のことで、平成20年9月以前は、政府管掌保険と呼ばれていたものです。

保険料は、国民健康保険と国民年金に比べて高額になります。

健康保険料も厚生年金保険料も、給与に応じて決まります。
給料が高くなるにつれて、保険料も上昇します。
完全に比例して上昇するわけではありませんが、給料に比例するとお考え下さい。

この保険料は、本人と会社が折半します。
半分を本人が負担し、のこり半分を会社が負担します。
しかし、個人事業を法人化したケースでは、会社負担分も個人(事業主)で負担しているのと、実質的に変わらないケースが多いのではないでしょうか。


もう一つのコストアップ要因は、会計事務所に対する報酬です。

個人の申告と異なり、会社の決算・申告となると専門家に頼らざるを得ないケースが多くなると思います。
個人の所得税・消費税申告の場合は、確定申告相談会など、行政による無料サポートがあります。
これが会社になると、このようなサポートが殆ど期待できなくなります。

会社の決算と税務申告は、個人のそれと比較して、高い専門知識が必要になります。
これを、ご自身でこなせるか?は、時間的な余裕の度合いなど、個々人の環境によるでしょう。


資金的な側面以外でも、メリットはあります。

メリットといえるか否か微妙ですが、法人成りを決心された原因で多いのが、取引相手から法人成りを勧められたから、というものです。

新しい取引先を紹介してもらったら、
「うちは、会社じゃないと取引はできない。」と断られた。
または、取引金額に制限を付けられたり、不利な決済条件を提示されたり。
といったお話は、よく耳にします。

「社会的な信用性」ということでしょう。
どんな会社でも信用性が高い、ということは、当然ありません。
逆に、個人であっても、高い信用性を得ている事業者は、多数、いらっしゃいます。

ただ、大企業や中堅企業が新たな取引先の可否を判断する際、与信管理というフィルターに通します。
まずは、形式的な基準を設けて、基準を満たさない事業者を除外します。
全てを実質判定するのは非効率なため、予め用意した形式基準で「ふるい」にかけるわけです。

その、形式基準に含まれることが多い項目が、「法人組織か否か?」という質問です。
形式基準ですので、基準を満たさなければ、何ともなりません。

個人事業は、会社と比較して信用性に劣る、と考える風潮があるのが事実です。
形式的な基準を考えるのは、取引相手です。
基準をクリアするために法人成りをする、というケースも多いのです。


資金的なメリット・デメリットだけではなく・・・

一つ前のページで書きましたので、2度は書きません。
私の個人的な考えです。

仕方がないので、渡辺の個人的な考えを読んでみる