個人事業主が代表取締役になる必要はあるか?

法人成りとは、個人で営んでいた事業を法人(会社)へ引き継ぐことです。
それゆえ、設立した法人の代表者には、個人事業主が就くことになります。
これが、最も自然な流れだと思います。

ただ、世の中は、人それぞれです。
色々な事情で、自身(事業主)が代表者になるのはチョット問題がある、というケースもあるようです。

最も多いのが、本業が会社員で、副業で個人事業を営まれていた、というケース。
勤務先の就業規則の関係でしょう。
代表取締役というわけにはいかない、というご相談があります。

なかには、個人事業時代から、奥さんを事業主として申告されていた例もあります。
これは、税務上、正しい申告とはいえません。


いつも申し上げることがあります。
それは、税務は、形式ではなく、実体(実質)で判定する、という点です。

税務署は、形式上(表面上)、誰が事業主か、誰が代表者になっているか、には重きを置きません。
実質的に、実体として、事業主、もしくは代表者は誰か、で課税関係を判定します。

たとえば、奥さんを社長、ご自身(真の事業主)は一般の従業員ということで、会社をスタートさせたとします。
奥さんには、毎月、役員報酬を支払います。
個人は、給料をとりません。無給です。
これで、勤務先には、ご自身のサイドビジネスは、バレません。

しかし、奥さんが全くの形式上の社長で、経営には一切ノータッチだったら・・・。
税務署は、奥さんに支払っている役員報酬を、真の代表者の給与として認定する可能性が高いです。
修正申告、ということになれば、勤務先にもサイドビジネスの存在が知れることになります。

くれぐれも、安易な調整をされないことをお勧めします。